ESが10社連続で落ちました。何が悪いのかわかりません
質問内容
3月のES提出ラッシュで10社連続で書類選考に落ちてしまいました。最初の3社くらいは「まあ仕方ない」と思えたのですが、10社連続ともなると完全に自信を失っています。自分のESを読み返してみても、特に変なことは書いていないつもりですし、誤字脱字もチェックしています。ガクチカも自己PRも一応書けていると思うのですが、何がダメなのかが自分ではまったくわかりません。業界はIT・メーカー・商社と幅広く受けていて、どの業界でも同じように落ちています。もしかして自分のスペックの問題なのか、文章力の問題なのか、内容の問題なのか。このまま出し続けても結果は変わらない気がして、一度立ち止まって原因を見つけたいです。ESが連続で落ちる就活生にありがちな原因と、そこから立て直すための具体的な方法を教えてください。
確認しておくべきポイント
1. 「読める文章」と「通る文章」はまったく別物
ESが落ちる原因として最も多いのは「文章として破綻はないが、印象に残らない」パターンです。誤字脱字がなく文法的に正しいESでも、面接官の記憶に残らなければ通過しません。「普通にちゃんと書けている」ことと「選考を突破できる」ことは別の問題です。
2. 10社落ちは「構造的な問題」がある可能性が高い
1-2社ならば相性の問題もありますが、10社連続で落ちているなら、ESの構成そのものに共通する問題があると考えるべきです。多くの場合、「抽象的すぎる」「自分の行動が見えない」「結論がわからない」のいずれかに該当します。
3. 自分では問題に気づけない。第三者の目が不可欠
自分で書いた文章の問題点を自分で見つけるのは非常に困難です。頭の中にある文脈を無意識に補いながら読んでしまうため、「何が伝わっていないか」がわかりません。ESの改善には必ず第三者のフィードバックが必要です。
結論
ESが10社連続で落ちる場合、高い確率で「構造的な問題」が存在します。そしてその問題は、自分一人では見つけにくいものです。
10社連続不通過の就活生に共通する典型的な原因は、大きく分けて5つあります。
第一に、「結論が冒頭にない」こと。面接官は1枚のESを平均30秒から1分で読みます。最初の2行で「この学生が何をした人か」がわからないESは、最後まで読まれない可能性があります。
第二に、「行動の具体性が足りない」こと。「工夫しました」「改善しました」「努力しました」のような抽象的な表現が並んでいると、面接官は何も映像を思い浮かべられません。「何を」「どのように」「なぜそうしたのか」が書かれていないESは印象に残りません。
第三に、「自分の貢献が見えない」こと。チームでの成果を書いていても、その中であなたが果たした役割が明確でなければ、「この学生がいなくても同じ結果だったのでは」と思われてしまいます。
第四に、「志望企業ごとにカスタマイズしていない」こと。同じ文章をコピーして複数社に出していると、その企業ならではの響き方がしません。特に志望動機は企業ごとに書き分ける必要があります。
第五に、「読みやすさの工夫が足りない」こと。一文が長い、主語と述語が離れている、接続詞が多すぎるなど、構造的に読みにくい文章は内容以前の段階で評価が下がります。
立て直しの最短ルートは、信頼できる第三者にESを見てもらうことです。キャリアセンターのカウンセラー、内定をもらった先輩、就活エージェントなど、「読み手の視点」を持っている人に率直なフィードバックをもらいましょう。自分では気づけない問題点が一発で見つかることがあります。
ここで一つ強調しておきたいのは、10社落ちたこと自体は決して致命的ではないということです。就活は何十社も受けるものですし、ES段階で半数以上落ちることも珍しくありません。問題は「なぜ落ちたかを分析せずにそのまま出し続けること」です。逆に言えば、ここで立ち止まって原因を特定し、修正できれば、後半の就活は一気に好転する可能性があります。10社の不通過は「終わり」ではなく「改善のきっかけ」です。
体験談
Aさん(都内私立大学・経済学部4年・男性)12社連続不通過から原因を特定してIT系企業に内定
僕は3月に12社ESを出して全部落ちました。誤字脱字もないし、ガクチカも自己PRもちゃんと書いている。何が悪いのかまったくわからず、正直かなり追い詰められていました。
転機になったのは、友人の紹介で就活エージェントに相談したことです。ESを見てもらったところ、開口一番「で、あなたは何をした人なの?」と聞かれました。「書いてありますけど...」と思ったのですが、改めて読み返すと、ガクチカの冒頭が「私は大学2年のときにサークルに所属しており、そこでは主にイベントの企画運営を行っていました」という背景説明から始まっていて、自分が何を成し遂げた人間なのかが冒頭100字を読んでもわからない状態でした。
これが最大の失敗でした。面接官は大量のESを短時間で読みます。最初の2行で興味を持てなければ、その先は流し読みされてしまう。エージェントから「最初の一文を結論にしろ」と言われ、「サークルのイベント参加者が激減した状況で、企画の方向性を見直して集客を立て直した」と書き直しました。
さらに指摘されたのが「行動の抽象度が高すぎる」こと。「工夫しました」「頑張りました」が多用されていて、具体的に何をどうしたのかが見えない。「SNSの告知文を、参加者の声を引用したものに変更した」「当日のタイムスケジュールを30分刻みから15分刻みに変え、休憩時間に参加者同士の交流タイムを設けた」のように具体的な行動を書き直しました。修正後は5社中3社のESが通過し、最終的にIT系企業から内定をいただきました。
Bさん(地方国立大学・工学部3年・女性)「自分の貢献」が見えていないことに気づきメーカーに内定
私は10社連続でESが落ちて、「もう理系女子は不利なのかな」と的外れなことを考えていました。でもキャリアセンターに行ったら、原因は別のところにありました。
カウンセラーに「このES、あなたがいなくても同じ結果になったように読めるよ」と言われたのです。研究室のプロジェクトをガクチカに書いていたのですが、「チームで○○の実験を行い、新しい知見を得た」という書き方で、チーム全体の成果を書いているだけで、私個人が何をしたのかが見えなかったのです。
私の失敗は「謙虚に書くこと」と「自分の貢献を消すこと」を混同していたことでした。実際には、実験計画の中で条件設定を担当し、先行研究を30本以上読んで最適な温度条件を特定したのは私でした。でも「チームで取り組んだ」と書いてしまうと、その貢献が完全に埋もれてしまいます。
「チームの中で私が担った役割は○○で、具体的には○○を行った」と、自分のパートを明確にして書き直したところ、その後のESは4社中3社で通過しました。メーカーの面接では「あなたの条件設定の考え方をもう少し聞かせて」と深掘りされ、自分の貢献をきちんと書くことの重要性を実感しました。
Cさん(関西私立大学・社会学部4年・男性)全社同じESを出していたことが原因で商社系企業に内定
僕が10社落ちた最大の原因は、全社にまったく同じESをコピペして出していたことでした。ガクチカはどこに出しても同じだからいいだろうと思っていたし、志望動機も「御社の事業に興味があります」程度の汎用的な文章でした。
失敗に気づいたのは、先輩に「お前のES、どの会社向けに書いたか当てられないぞ」と言われたときです。確かに、社名を伏せたら10社のうちどの会社へのESかまったく区別がつかない内容でした。
先輩からのアドバイスは明確でした。「ガクチカは同じでもいいが、そこから何を伝えたいかは企業によって変えろ。志望動機は必ずその企業固有の情報を入れろ」。そこで、各企業のIR資料や採用ページを改めて読み込み、企業ごとに「この会社が今力を入れていること」を一つ特定し、志望動機の中に組み込みました。ガクチカも、IT企業にはスキルアップの話を厚めに、商社系には人を巻き込んだ経験を厚めに、といった形で力点を変えました。
手間は3倍になりましたが、10社出して7社落ちていた状態が、カスタマイズ後は5社出して4社通過に変わりました。結局、最初の10社は「出している数が多いこと」に安心していて、一つ一つの質を見ていなかったのです。
ESが通過しないときの具体的な立て直し方
まず第三者に読んでもらう
自分では見つけられない問題点を発見する最も効率的な方法です。キャリアセンターのカウンセラー、就活を終えた先輩、就活エージェントなど、ESを数多く読んできた人に「率直な感想」を聞いてください。「いいと思うよ」という優しい感想ではなく、「ここが何を言いたいのかわからない」「この部分は抽象的すぎる」という具体的で厳しい指摘をもらえる相手を選ぶことが大切です。褒めてくれる人ではなく、鍛えてくれる人に見てもらいましょう。
冒頭の一文を「結論」に書き換える
ESの最初の一文を見直してください。「私は○○をしていました」ではなく「○○の課題に対して○○に取り組み、○○を実現した」という結論型の書き出しに変えるだけで、面接官の第一印象が変わります。
「動詞」を具体的にする
自分のESの中にある「工夫した」「頑張った」「改善した」を全部洗い出し、それぞれを具体的な行動の動詞に置き換えます。「工夫した」を「週1回のミーティングで課題を共有する仕組みを作った」に変えるだけで、行動の解像度が上がります。
企業ごとに一か所だけでもカスタマイズする
全文を書き換える必要はありません。志望動機の中に「その企業の直近の取り組みや方針」を一文だけ入れる、ガクチカの「学び」の部分をその企業の求める人物像に寄せるなど、一か所でもカスタマイズするだけで面接官の印象は確実に変わります。「この学生はうちのことをちゃんと調べている」と感じてもらえるかどうかが、通過の分かれ目です。
落とし穴になりやすい思い込み
「ESが落ちるのは学歴フィルターのせいだ」と考える就活生がいますが、学歴フィルターが存在する企業はごく一部であり、10社連続で引っかかるほど普遍的なものではありません。多くの場合、ESの通過率が低い原因は文章の構成や内容にあります。また「数を打てば当たる」という考えで質を下げて大量に出すのも逆効果です。10社の不通過ESをそのまま20社に出しても結果は変わりません。まず立ち止まって問題を特定し、修正してから再出発するほうが確実です。
まとめ
ESが10社連続で落ちている場合、スペックの問題ではなく構造的な問題がある可能性が高いです。よくある原因は「冒頭に結論がない」「行動が抽象的」「自分の貢献が見えない」「カスタマイズしていない」「文章が読みにくい」の5つです。自分一人で原因を特定するのは難しいため、第三者にフィードバックをもらうことが立て直しの最短ルートです。原因さえわかれば改善は必ずできます。焦って数を出すよりも、一度立ち止まって質を上げることに時間を使いましょう。改善後のESで結果が変わったとき、「あのとき立ち止まってよかった」と必ず思えるはずです。