内定辞退の電話が怖いです。何て言えばいいですか?
質問内容
複数の企業から内定をいただき、1社に決めました。しかし、残りの企業に内定辞退の連絡を入れなければなりません。メールではなく電話で伝えるべきだと聞いていますが、正直なところ電話が怖いです。お世話になった人事の方にどう切り出せばいいのかわかりません。「なぜうちを辞退するのか」と詰められたらどうしよう、怒られるのではないかと考えると、電話を先延ばしにしてしまいます。すでに辞退を決めてから1週間が経っており、このままでは企業にも迷惑がかかると焦っています。内定辞退の電話では具体的に何を言えばよいのでしょうか。また、引き止められた場合の対応も教えてほしいです。
押さえておきたい3つのポイント
1. 内定辞退は就活では当たり前のことである
企業側も複数の内定者が全員入社するとは考えていません。一定数の辞退が出ることは織り込み済みです。辞退すること自体は失礼ではなく、むしろ連絡しないことのほうが問題です。必要以上に罪悪感を持つ必要はありません。
2. 辞退の理由を詳細に説明する義務はない
「他社への入社を決めた」「自身の適性を考えた結果」など、簡潔な理由で十分です。入社先の企業名を聞かれても答える義務はありません。「申し訳ありませんが、お伝えは控えさせていただきます」で問題ありません。
3. 連絡は早ければ早いほどよい
辞退の連絡が遅れるほど、企業の採用計画に影響が出ます。怖いからと先延ばしにすることが最も迷惑になります。決断したらできるだけ早く連絡しましょう。電話がどうしても難しければ、まずメールで意思を伝え、後日電話でフォローする方法もあります。
結論:感謝と謝罪を伝え、簡潔に辞退の意思を述べる
内定辞退の電話は、シンプルな構成で問題ありません。以下の流れを押さえておけば、落ち着いて対応できます。
第一に、名乗りと取り次ぎの依頼です。「お忙しいところ恐れ入ります。〇〇大学の〇〇と申します。内定のご連絡をいただいた件でお電話しました。人事ご担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか」と伝えます。
第二に、感謝と辞退の意思表示です。担当者につながったら「先日は内定のご連絡をいただき、ありがとうございました。大変申し訳ないのですが、検討の結果、御社の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました」と伝えます。結論を先に述べることが大切です。
第三に、簡潔な理由の説明です。「自身の適性や将来のキャリアを考え、他社への入社を決意いたしました」程度で構いません。長々と理由を説明する必要はありません。
第四に、改めてのお詫びと感謝です。「選考の過程で大変お世話になったにもかかわらず、このようなご連絡となり申し訳ございません。丁寧にご対応いただいたこと、心より感謝しております」と締めくくります。
引き止められた場合は「ありがたいお言葉ですが、熟考のうえでの決断ですので、意思は変わりません。申し訳ございません」と丁寧かつ明確に断りましょう。曖昧な返答は相手に期待を持たせてしまい、かえって失礼になります。
体験談
Aさん(文系・女性・早慶上智・金融機関内定)の場合
私は金融2社とメーカー1社から内定をいただき、メーカーへの入社を決めました。辞退する金融2社には、面接で何度もお世話になった人事の方がいたため、電話するのが本当に怖かったです。特に1社は最終面接で役員の方が「ぜひ来てほしい」と言ってくださった企業だったので、申し訳なさでいっぱいでした。
結局、辞退を決めてから5日間も電話できず、先輩に相談しました。先輩から「台本を作って読み上げればいい」とアドバイスをもらい、紙にセリフを書き出して3回声に出して練習してから電話しました。手が震えながらダイヤルしましたが、実際に電話してみると、人事の方は「残念ですが、ご自身で決められたことなら応援します。他社でもぜひ頑張ってください」と温かい言葉をかけてくださいました。拍子抜けするほど穏やかで、電話を切った後に安堵で泣いてしまいました。2社目の電話は1社目の経験があるので、少し落ち着いて話せました。
「電話する前が一番怖いです。実際にかけてみると、想像していたほど大変ではありませんでした。台本を用意しておくと、頭が真っ白になっても読み上げられるので安心です。声に出して練習することで、本番での緊張もかなり和らぎました」
失敗は、2社目の辞退電話で緊張のあまり入社先の企業名を言ってしまったことです。「差し支えなければ、どちらに行かれるのですか」と聞かれ、反射的に答えてしまいました。聞かれても答えなくてよい情報だったのに、焦って口を滑らせました。事前に「聞かれたら『申し訳ありませんが、お伝えは控えさせていただきます』と答える」と決めて、台本に書いておくことが大切です。
Bさん(理系・男性・中堅私立大・IT企業内定)の場合
私はIT企業2社とSIer1社から内定をもらいました。もともと電話が苦手で、友人への電話ですら緊張するタイプです。辞退の連絡となると恐怖感はさらに強く、2週間も先延ばしにしてしまいました。毎日「今日こそ電話しよう」と思いつつ、結局かけられないまま夜を迎えるという日々が続きました。
その間に企業側から「内定承諾書の提出はいつになりますか」と催促の電話が来てしまい、大変気まずい思いをしました。そのときは「もう少しお待ちください」としか言えず、さらに気まずさが増しました。ようやく覚悟を決めて電話したところ、1社は穏やかに受け入れてくれましたが、もう1社では「もう少し早く連絡してほしかった。こちらも次の採用計画を立てなければならないので」と言われました。当然のことです。企業側はその枠を埋めるために他の候補者に連絡する必要があり、辞退の連絡が遅れることは採用全体に影響するのです。辞退を決めた時点ですぐ連絡していれば、お互い嫌な思いをしなくて済みました。
「先延ばしにすればするほど気まずくなります。怖くても、決めた翌日には電話したほうがいいです。私のように催促の電話をもらう前に、自分から連絡するのが社会人としてのマナーです」
失敗は、電話のタイミングを考えなかったことです。月曜の朝一番にかけてしまい、担当者が会議続きで何度もかけ直す羽目になりました。火曜から木曜の10時~11時半か14時~16時半あたりが比較的つながりやすく、落ち着いて話せます。月曜は週の始まりで会議が集中しがちですし、金曜の夕方は週末モードで対応が雑になりやすいため、避けるのが無難です。
Cさん(文系・男性・日東駒専・不動産業界内定)の場合
私が辞退の電話で経験したのは、強めの引き止めでした。辞退の意思を伝えると、担当者から「もう一度面談しませんか」「条件面で再考できるかもしれない」「配属先の希望があれば調整します」と次々に提案されました。予想していなかった展開に焦ってしまい、その場で断り切れずに「少し検討させてください」と言ってしまいました。電話を切った後、「なぜはっきり断れなかったのか」と自分に腹が立ちました。結局もう一度電話する羽目になり、二度手間で精神的な負担も倍になりました。
2回目の電話は3日後にかけました。「先日は貴重なお申し出をありがとうございました。しかし、自分のキャリアについて熟考した結果、やはり辞退させていただきたいと思います。ご期待に添えず本当に申し訳ございません」とはっきり伝えました。今度は引き止められることなく、担当者も「わかりました。ご自身で決められたことですので、応援しています」と受け入れてくださいました。
「引き止められると揺らぎますが、一度決めた意思はぶらさないほうがいいです。曖昧な態度は自分にも相手にも負担になります。引き止めに対する答えも台本に入れておくと安心です」
失敗は、最初の電話で「検討します」と言ってしまったことです。辞退の意思が固まっているなら、その場で明確に断るべきでした。「ありがたいお話ですが、熟考のうえでの決断ですので」というフレーズを事前に用意しておけば、その場で断れたはずです。相手に期待を持たせて後から断るほうが、一度で断るよりはるかに失礼だと学びました。
よくある対処法と具体的アクション
電話の台本を事前に用意するのが最も効果的です。名乗り、取り次ぎ依頼、感謝、辞退の意思、理由、お詫びの6要素を紙に書き出し、手元に置いて電話します。引き止められた場合の返答(「ありがたいお話ですが、熟考のうえでの決断です」)や、入社先を聞かれた場合の返答(「申し訳ありませんが、お伝えは控えさせていただきます」)も台本に含めておくと安心です。頭が真っ白になっても台本を読めば最低限の内容は伝えられます。声に出して2~3回練習してから電話すると、さらに落ち着いて話せます。
電話のタイミングは平日の日中を選ぶべきです。始業直後や昼休み、終業間際は避けましょう。火曜~木曜の午前10時~11時半か、午後14時~16時半が適切です。月曜は週の始まりで会議が集中しやすく、金曜の夕方は担当者が不在のことが多いため避けるのが無難です。担当者が不在の場合は、戻り時間を確認してかけ直しましょう。
電話後にお礼のメールを送ることで、誠意を示せます。「本日はお時間をいただきありがとうございました。選考を通じて大変お世話になりました。御社のますますのご発展をお祈り申し上げます」と簡潔に送りましょう。メールは電話から当日中、遅くとも翌日までに送るのが望ましいです。
どうしても電話ができない場合は、まずメールで辞退の意思を伝える方法もあります。メールだけで完結させるのは望ましくありませんが、連絡しないよりはメールでも伝えるほうがはるかによいです。メールには「改めてお電話でもご連絡させていただきます」と一文を添え、後日電話でフォローしましょう。電話とメールのどちらを先にするかで悩んで連絡自体を遅らせるのが最悪のパターンです。
ありがちな誤解
「内定辞退をすると業界内でブラックリストに載る」という噂がありますが、通常そのようなことはありません。企業間で個人の辞退情報を共有することは個人情報保護の観点からも行われていません。ただし、社会人になった後に同じ業界で取引先として再会する可能性もゼロではないため、最後まで礼儀正しく対応しておくことは自分自身のためにもなります。
「辞退の理由を正直に全部話すべき」という考えも誤りです。「給与が低いから」「他社のほうが条件がよいから」「面接官の印象が悪かったから」など、相手が不快に感じる可能性がある理由をそのまま伝える必要はありません。「自身の適性を総合的に考えた結果」「キャリアの方向性を熟考した結果」で十分です。正直であることと、すべてを包み隠さず話すことは別の問題です。相手への配慮を忘れず、必要十分な情報だけを伝えましょう。
まとめ
内定辞退の電話は、感謝と謝罪を伝え、簡潔に辞退の意思を述べるだけで十分です。台本を事前に用意して手元に置き、平日の日中に電話しましょう。引き止められても意思が固まっているなら「熟考のうえでの決断です」と丁寧かつ明確に断ります。怖いからと先延ばしにすることが最も相手に迷惑をかけます。辞退は就活では当たり前のことであり、誠実に対応すれば問題ありません。電話を終えた後はお礼のメールも忘れずに。決断したら、できるだけ早く行動に移してください。